サーバー・ドメインの契約が分からない方へ

ホームページを公開しようとしたときに、避けて通れないのが「ドメイン」や「サーバー」の契約です。特に初心者の方やウェブ業界ではない方にとっては、分かりにくい部分だと思います。

この記事では、ドメインやサーバーについてできるだけわかりやすく説明します。

前提条件

まず、本記事の前提条件についてお話しします。

ホームページを作成して、それをインターネット上に公開したいと考えたとき、多くの場合「レンタルサーバー」というサービスを提供している会社と契約します。

レンタルサーバー以外にもホームページを公開する方法はありますが、一般的にはレンタルサーバーを利用します。そのため、本記事では「レンタルサーバーを借りてホームページを公開する」ことを前提として話を進めます。

ざっくり言えば、「ホームページを公開したい」と思ったら、普通はレンタルサーバーを借りる、ということです。

サーバーとは?

サーバーとは、コンピューターの一種です。何をしているのかというと、多くの人からの要求(リクエスト)に対して、返答(レスポンス)をしています。

たとえば、Aさんがスマートフォンから「example.com」というホームページを見たいと要求したとします。するとサーバーは、「example.com」のホームページをAさんのスマートフォンに表示する、ということをしています。

ちなみに「サーバー」とざっくり言っても、いろいろな種類があります。ホームページ制作に関連するサーバーをいくつか挙げておきます。

  • ホームページを提供するウェブサーバー
  • メール送受信を提供するメールサーバー
  • ドメインを提供するDNSサーバー
  • ファイル転送を提供するFTPサーバー

レンタルサーバーとは?

レンタルサーバーとは、その名の通りサーバーをレンタル(貸し出し)するサービスのことです。そのサービスを提供しているのが、レンタルサーバー会社です。

インターネット上にホームページを公開するためには、サーバー以外にもいろいろなシステムやサービスが必要です。それらをまるっと提供してくれるのがレンタルサーバー会社です。

レンタルサーバー会社と契約すれば、すぐにホームページをインターネット上に公開することができます。多くの場合、レンタルサーバー会社とは有料で契約します。

代表的なレンタルサーバー会社としては、エックスサーバー、さくらインターネット、ロリポップなどがあります。

ドメインとは?

ドメインは、イメージしやすいと思います。たとえば「~.com」や「~.co.jp」などがドメインです。

このドメインは、自分で好きな名前をつけることができます。ただし、すでに使われている名前は使えません。重複している場合は別の名前を付ける必要があります。

ドメインを取得するには、ドメインを扱っている会社と契約します。ほとんどの場合、有料で契約します。

このように自分で名前をつけたドメインを「独自ドメイン」と呼びます。一般的に「ドメイン」と言えば、ほとんどの場合は独自ドメインを指します。

代表的なドメイン会社は「お名前.com(お名前ドットコム)」です。

ここまでのまとめ

ここまでがレンタルサーバーとドメインの基本的な説明でした。

  • レンタルサーバーは、インターネット上にホームページを公開するためのシステムやサービスを提供してくれます。
  • ドメインは、インターネット上でホームページを公開するときに付ける「住所(名前)」です(例:example.com)。

では、なぜドメインとサーバーの契約が分かりにくいのでしょうか?

それは「契約の仕方に複数のパターンがある」からです。

サーバーとドメインは別モノです

ドメインを契約しなくてもインターネット上に公開できる

実は、ホームページはドメインを契約しなくてもインターネット上に公開できます。ドメインの契約は必須ではありません。ドメインがない場合、数字の羅列(IPアドレス)でアクセスされることになります。

またレンタルサーバーを契約すると、ドメインが提供される場合があります。

たとえば、さくらインターネットと契約すると「~.sakura.ne.jp」というドメインが使えます。これは初期ドメインといい、たいていの場合は無料で提供されます。

お金をかけたくない人や、ドメインにこだわりがない人は、初期ドメインを使えばOKです。その場合、レンタルサーバーだけ契約すれば十分です。

ただし、初期ドメインをそのまま利用する人はあまり多くありません。やはり、自分で自由に名前をつけられる独自ドメインを使いたい、という方が多いです。

独自ドメインが欲しい場合は、ドメイン会社と契約する

以前は、レンタルサーバーとドメインは別々の会社と契約するのが普通でした。たとえば、サーバーは「さくらインターネット」、ドメインは「お名前ドットコム」などです。

現在は、同じ会社がサーバーとドメインを扱っている

最近では、サーバーとドメインを同じ会社でまとめて契約できるようになりました。

たとえば:

  • お名前ドットコム(ドメイン会社)は「お名前.com レンタルサーバー」も提供しています
  • エックスサーバー(サーバー会社)は「XServerドメイン」というドメインサービスも提供しています

さらに、レンタルサーバーを契約すると、独自ドメインが無料でついてくるというサービスもあります。

つまり、レンタルサーバーと独自ドメインの契約パターンが増えたことで、分かりにくくなってしまったのです。

どの組み合わせがお得か?と聞かれると、正直「ケースバイケース」なので私も一概には言えません。

※ドメインとサーバーを別々に契約した場合、DNS(ネームサーバー)の設定が必要になります(この件は、いつか別記事で説明します)。

まとめ

選択肢が増えましたが、やることはシンプルです。

  • レンタルサーバー会社と契約すること
  • 好きな名前のドメイン(独自ドメイン)が欲しい場合は、ドメイン会社と契約すること

この「サーバーとドメインをどう組み合わせるか」がポイントです。ドメインとレンタルサーバーを別々に契約してもいいし、まとめて契約してもOKです。

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